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てぃくる 1104 食べごろ [てぃくる]


「なあ、俺、前々から気になっていることがあるんだ」
「なんだ?」

「夏みかんてのは、いつ食べるものなんだろう」
「夏ってついてるから、夏が旬なんじゃないのか?」

「でも、今もぷりっぷりに実ってるよな」
「まあな。でも、今はまだ酸っぱいんじゃないのか」

「ふうん。じゃあ、夏になれば甘くなるのか」
「どうだろ。年中酸っぱいような気がするけど」



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 子供の頃。夏みかんが大嫌いでした。皮が厚くて剥きにくい上に、とにかく口が*(アスタリスク)になるくらい酸っぱいから。誰がこんなものを喜んで食べるんだろうと不思議に思いました。
 じゃあ、今は? 今も大の苦手です。もともと酸味のきつい果物は得意じゃないので、夏みかんが天敵なのはずっと変わっていません。ぎりぎりセーフなのがハッサクで、それでも買ってまでは食べません。

 ただ。加工品となると話は別です。生食ではただ酸っぱいだけの柑橘類もジャムやコンフィチュールに加工すると、とたんに別の顔を見せます。爽やかで香りがよく、味の輪郭がしっかりしているのでとってもおいしい。ハッサクはよくジャムにするんですが、機会があれば夏みかんでも作ってみたいなあと思っています。皮やさのうに苦味があるので、マーマレードにするには少し手間がかかりますけどね。

 画像の夏みかんはよそさんの庭に生っていたもの。残念ながら穫ることも採ることも盗ることもできません。写真に撮るだけです。





  名を知らぬ新顔ばかり春柑橘






Once An Orange, Always An Orange by Al Stewart



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