てぃくる 1112 天使の影 [てぃくる]
「天使に影ってのがあると思うかい?」
「俺は天使じゃないからわかんねえよ」
「いや、僕の下にサングラスかけたへの字口のガラの悪い悪魔がいるからさ」
「そいつは俺じゃねえな。俺は悪魔でもないから」
「じゃあ、この影は誰のだ?」
「あんたのじゃないのか?」
「じゃあ、僕は天使か」
「どうしてそういう結論になるのかわからないが、俺はあんたの単なる影であって天使でも悪魔でもないことだけははっきり言っとく」
(ノゲシ)
世の中には、全てを自分の都合のいいように解釈する人種がいる。彼らは自分に都合の悪いことを全て影のせいにしようとするが、影は彼らの写しに過ぎない。つまり、影が悪魔である限り、本体が天使になんざなりえない。
だから。俺は天使にも悪魔にもなりたくはない。
単なる影だからさ。
野花の影行き過ぎてなお春淡し
Claude Kelly by Shadow Of An Angel
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