てぃくる 1163 らしくない [てぃくる]
まあ、確かにらしくない姿ではあります。
まっすぐ伸び上がれずに、ぐにゃぐにゃ曲がってしまったオオアレチノギク。
ごくありふれた雑草も、変形すると実におもしろい姿になりますね。花が咲くとどういう格好になるのか見たかったんですが、次に撮りに行ったらすでに刈り払われていました。
根性見せんか! 怪獣! (笑
ラーメンの麺を縮れさせると
スープがよく絡むそうだ
それならと
うどんも縮れさせようとしたが
なぜか団子になってしまった
原料同じだよね
おかしいなあ
Deform To Form A Star by Steven Wilson
てぃくる 1162 この指とまれ [てぃくる]
いや、指なんかどうでもいいから蜜ちょうだい
シリブカガシの雄花で食事中のキンケハラナガツチバチ。
細い指の先にとまっているように見えますが、わたしの指にはとまってくれません。(笑
ツチバチの仲間は狩り蜂で、コガネムシの幼虫を麻酔して卵を産みつけるものが多いです。このお母さんも、食事が終わったらコガネムシ探しに出かけることでしょう。狩りは土の中で行われるので、見られないのがちと残念。
ツチバチにはかなり大型のものも含まれますが、性質は総じて温和。手づかみしない限り刺されることはありません。身近にいっぱいいる蜂なんですが、あまり注目されない蜂でもあります。
画像のようなもけもけ系の花が好きなようで、ミントの花を見張っているとかなりの高確率でこの蜂に出会えると思います。
指に結んだ糸が赤いとは限らない
I Put the Finger on You by AC/DC
てぃくる 1161 人影 [てぃくる]
それが人に見えてしまった時
あなたは他者の視線が気になっている
それが人に見えて欲しい時
あなたは独りに飽いている
それが人には見えなくなった時
あなたは独りになりたいと望んでいる
それが人だったら嫌だなあと思った時
あなたには人の影しか見えていない
もちろんそれは
人ではないし人にはなりえない
だが人影としていつでも存在するのだ
満月や隠れる者のない夜更け
In The Shadow Of Man by Philip Glass
てぃくる 1160 思春期 [てぃくる]
生まれ落ちてからこの年になるまで。
俺にはもさもさの髪しかなかった。
やっと年相応に身が入ったものの、髪型はまだ自由にできない。どんな髪型にしようが俺の勝手だとは思うものの、世界の掟とやらは俺だけを例外にはしてくれない。どうにも納得いかないので、膨れっ面で俯いている。
ああ、早く髪を自由にいじりたいなあ。
◇ ◇ ◇
ということで。クヌギの未熟果です。丸顔ともさもさの髪(殻斗)がトレードマーク。
多くのドングリは、受粉したその年のうちに実が熟しますが、クヌギは結実まで一年かかります。画像の若い実もそれなりにアダルトってことですね。
殻斗には、まだ未熟な果実の外側をすっぽり覆い隠して虫や動物たちの食害から守るという役割があります。果実が大きくなって熟せば髪はお役御免。つーことは……オトナになればつるっ禿げですね。(笑
まだ思春期のうちが花ですよー。(^m^)
世は変わる 頭髪検査も過去帳に
思春期少年少女 by Sou
てぃくる 1159 過ぎる [てぃくる]
いつまで溢れ続けるのかとうんざりしていた夏の熱ですが、少しずつピークを越しつつあるように思います。
これからもまだまだ暑さは続くものの、サルスベリの花数とともに熱の残量は減っていくでしょう。
ただひたすらに暑い暑いと嘆くだけだった夏の翳りが見え始める頃。この夏一体自分は何を成し得ただろうと……ふと寂しく思うのです。
熱夏がこれからの標準になってくると。繰り返す日々のひだの隙間に落ちたものがわからなくなっていくかもしれません。
記憶そのものを留めることができなくなる前に、一つでもいい、夏に何か成し遂げることを考えようと。
咲いてはこぼれるサルスベリの花を見上げながら誓ったのでした。
焦げ残る百日紅の花夕に散る
Lower East Late Summer by auv
てぃくる 1158 しっかり食え! [てぃくる]
てぃくる 1157 夏の裏側 [てぃくる]
「夏の裏側ってのを知ってるかい?」
冬じゃないのか?
「冬ってのは対極。反対側だろ。距離がある。裏ってのは背腹そのものだ。同じものの両面」
ああ、確かにそうだな。裏側……ねえ。
「夏が明るく、暑く、眩く、きらびやかだと思ってる連中は、裏が見えていない」
なるほど。夏はその正反対の要素も兼ね備えているってことか。
「そりゃそうだろ。曇れば暗い。高地は涼しい。日陰はどんよりしていて。夏枯れなんざ地味そのものだ」
じゃあ、夏の裏を誰も見ていないってことだな。
「ああ。そいつを見ちまうと、夏がくすむ。見たくないから、意識から追い出してる」
逆のやつもいそうだな。
「もちろんだよ。夏なんざくたばっちまえと思っている連中は、ずっと夏の裏側にいる。そこから出てこないのさ」
(ダキバアレチハナガサ)
入道雲には見た目ほどの重さはない
The Other Side by Michael Marcagi
てぃくる 1156 石じゃない [てぃくる]
「なあ。俺たちは石だったっけ?」
「違うよ。色が石っぽくない」
「石じゃなけりゃ、なんなんだ?」
「齧って歯が折れればやっぱ石かも」
「齧ってみる?」
「誰が? それって共食いじゃん」
「そういうモンダイじゃないって。齧るなんて自殺行為だ」
「どして?」
「歯が折れなくても、口が壊れる」
「ええー? 石じゃないなら大丈夫じゃん」
「ああ言えばこう言う。ほんとにうるさいやつだな。がちゃがちゃ言わずに俺を噛んでみろ」
「それじゃお言葉に甘えて」
「やれやれ。これでしばらく黙ってるだろ。石のように」
◇ ◇ ◇
ということで、マメガキです。
完全に熟すと渋は抜けるようですが、青柿の渋さは罰ゲーム通り越して毒並みですね。
マメガキの未熟果を集めて汁を搾り取り、瓶で発酵させたのが柿渋。防腐、収斂、耐水といろいろな用途と目的で使われます。今でも柿渋を作っている専門業者さんがおられるんですよね。わたしも一度は作ってみたいなあと思っています。
# 渋紙の飴色が好きなのー。(*^^*)
柿は青年の方がずっと渋い
Turn To Stone by Ingrid Michaelson
てぃくる 1155 強制ダイエット [てぃくる]
「おかしいなあ。夏バテして全然食欲ないのに、ちっとも体重が減らない」
「元がでぶりすぎや。一年くらい何も食わんでちょうどいいくらいちゃうか?」
「ひどいなあ。でもダイエット嫌いなんだよねー。他力本願の強制ダイエットするかあ」
「なんじゃ、そりゃ」
「見てろよー。えいっ!」
えへ
ダイエットしすぎて
骨しかなくなっちゃった
ダイエットしすぎて
骨しかなくなっちゃった
いやいや、それはダイエットと言わない気がしますが。(^^;;
新芽、新梢がこれでもかと食われているクチナシ。もちろん害虫にやられたからです。害虫はオオスカシバ。芋虫は巨大で大喰らいです。一匹でも激害になるのに、そんなのがいっぱいいたら株が冗談抜きに丸坊主になってしまいます。でも、その芋虫の姿が見えませんよね?
そう、実は大喰らいがまだいるんですよ。それは……。
オオスズメバチ
あの巨大な芋虫を、木っ端微塵に噛み砕いて巣に持ち帰ってしまいます。オオスカシバの草刈場になっているクチナシですが、そのオオスカシバはオオスズメバチの草刈場になっていたのでした。(^^;;
真夏に食欲がなくなるのは、人間くらいなものなんですかねえ……。
夏バテと夏痩せは
響きは似ているが連動しない
Triangle by Aqueous