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このおはなしについて


ご訪問ありがとうございます。(^^)

 ぐりーんふぃんがーずくらぶ日誌は、父親の転職に合わせ
てとある街の新居に引っ越してきた男の子、いっきこと工藤
樹生(いつき)の高校生活三年間を、主人公本人が日誌のよ
うな形で綴って行く小説です。基本、一日で一話が完結する
オムニバス形式になっています。

 通い始めた田貫第一高校(ぽんいち)の荒れた中庭を再生
する。いっきの小さな思いつきは、やがて多くの人々を巻き
込んで、いっき本人が思いもよらなかった様々な人間模様を
生み出すことになります。

 恋人になるしゃらこと御園沙良(みその さら)、親友と
していっきと絡むかっちんこと中塚勝広(なかつか かつひ
ろ)となっつこと井本夏乃(いもと なつの)、いっきたち
を支える生物教師の中沢瑞宝(なかざわ みずほ)と婦警の
五条千咲(ごじょう ちさき)。

 そして、いっきやしゃらの園芸の先生として二人の生き方
に深く関わるようになる隣家のおばさん、会長こと波斗聡子
(はと さとこ)。

 いっきはたくさんの人々との関わりを介して、何を見て、
何を感じて、その高校生活を駆け抜けて行くのでしょうか?
そしてそれを、どう自分の未来につなげていくのでしょうか?

 長い長いおはなしになると思います。どうかお暇な時にで
も、ご一読いただければ幸いです。(^^)



                    水円 岳 拝


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認証は『46』です。
「読む」ということで。(^m^)


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三年生編 第94話(4) [小説]

昼休み。教室のど真ん中で。
腕組みしたまま、僕としゃら、永見さん、ゆいちゃんの四
人でずっとうなってる。

「ううー」

「ううー」

「うううー」

「まさか、あそこまでぶっ飛ぶとは」

永見さんが、頭を抱えてうずくまった。

「まあね。生徒会との協議で今の校則が動いちゃってる以
上は、校長にあれはまずいよって言えないよなあ」

「さすがにそんな権限はないわー。でもさー、あれっても
ろ相互監視の徹底でしょ?」

いや……そうじゃないな。

「違う。逆だよ」

「え?」

永見さんとゆいちゃんが、ぽけらった。
しゃらも僕と同じで、うんうんとうなずいた。

「わたしも違うと思う。誰かがなんかやらかしてるのを見
てそれをちくったら、自分の夏休みまでぱーになっちゃう
んだよ?」

「あ!!」

ゆいちゃんが、すかさず手帳にシャーペンをぐりぐり走ら
せた。

「そうか。逆だ。警告は厳しいけど、やるなら見つからな
いようにやれって……そゆことか」

おいおい、ちょっとちょっと。思わず苦笑い。

「それも違う」

「へ?」

「あれは、校長の最後っ屁だよなあ」

「あはは……」

しゃらも苦笑してた。

「うん。そうだよね。もう君たちの面倒は見ないよってこ
とでしょ?」

「そう」

「……」

「だって、校長先生の任期はもう残り半年もないんだも
ん。そしたら、校長先生が違反して捕まった生徒をかばっ
たり、処分を手加減したり、出来ないよね?」

うん。しゃらのでぴったり。

「じゃあ、何も言わないでほっといた方がよかったんちゃ
うの? どうせ自己責任なんだからさ」

ゆいちゃんの指摘はもっともだ。
他の生徒も同じように考えてると思う。でも……。

「違反するなっていうのは分かりやすいけど、違反したら
どうなるってことは僕らに意識させにくい。校長は、卒業
したらどうたらって言ってたけど、今高校にいる僕らには
関係ないの。はっきり言って。で、停学っていう処分が深
刻なことだって、僕らが考える?」

「うーん」

「学校側が処分の悪影響をいくら説明しても、僕らにはぴ
んと来ない。ガッコ行かなくてラッキー、くらいで」

「うげ」

永見さんが、大丈夫かこいつって顔で僕を見る。

「そしたら、僕らに意味のある形で警告出すしかないじゃ
ん」

「それが、夏休みの話?」

「そう。全員アウトになるなら、しそうなやつに普段から
プレッシャーがかかる。おまえ、分かってんだろうなって」



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