一年の終わりに [付記]
花は年を経ても変わらずにそこに在り続けるが、人は歳を重ねるごとに変わってゆく。
まさにその通りの一年でした。
仕事の合間を見て撮り続けた草花に、とりわけ大きな変化があったわけではありません。てぃくるの元ネタに使う画像に変化がなくなってきたなあと思いつつ、それに安堵していた一面もありました。
しかし思いもかけず母が急逝してしまったことで、人の変化の残酷さや生命の儚さを改めて思い知らされた一年になりました。
生きているだけで標(しるし)は残る。確かにそうですね。生命の連鎖以外にいろいろと残せるのは、人に与えられた素晴らしい才能であり、同時に無情な性質かもしれません。
どれほど先人や祖先の生き方をなぞっても、自身の生き方は常にユニークであり、それ以上でもそれ以下でもありません。生ある間に何を醸し、それをどう表すか。母の遺した自分史の原稿を読みながら、わたしが今年編んだ文章にも同時に朱を入れ、こつこつと標を残しています。
来年は、今年以上に『編んで形にする』ことを意識する一年にしようと思っています。
それが今わたしにできること。残せるものですから。
(サザンカ)
今年一年わたしの拙いブログにお越しくださったことに深く感謝いたしますとともに、来る年がみなさまにとって恵みの年になりますことを心から祈念いたします。
みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。
なお、服喪中につき年末年始のご挨拶は控えさせていただきます。
戸締りはしない
小さくなってゆく背を
じっと見続ける
Looking Back by Parachute