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二年生編 あらすじ(1) [あらすじ]

二年生編 第一話〜第十九話 一学期前半編



 二年生になったいっき。残念ながら、しゃらとはまた別の
クラスになった。そしていっきのクラス、2Fの担任になっ
たのは、ぽんにから異動してきた強持ての教師斉藤 瞬(さ
いとう しゅん)であった。新校長沢渡の厳しい訓示と合わ
せて、いっきは二年生の船出が前途多難なことを予感する。
 そして、いきなり斉藤とクラス運営を巡って正面衝突した
いっき。いっきとともに叛旗を翻した長身の女の子三田潮見
(みた しおみ)と斉藤との個別面談に臨み、そこで学生の
反発を自立に結び付けようとする斉藤の目論みを見破る。

 翌日委員決めを仕切ったいっきは、そこで先生にだけでな
くクラス全員に覚悟を求めて啖呵を切る。出さない意見は、
ない意見だ、と。
 新校長の沢渡とプロジェクトの扱いを協議する前に、三田
から部にしたらどうかと提言を受けるいっき。プロジェクト
を続ける意義を問われて、いっきはプロジェクトを部にする
意志を固める。

 中沢から相談を受ける形で、ぽんいちきっての催眠術師の
英語教師、荻尾慶子おぎちゃん)の授業改善提案をしたいっ
きは、中沢と化学教師菅野左門さもん)の個性的な初授業
に強い印象を受けた。
 また、1Cと同様に一年の時にアクティブなクラスだった
1Gの出身者である佐倉 唯(さくら ゆい 愛称ゆいちゃ
)、坂本貫太郎(さかもと かんたろう 愛称かんたろ
らと打ち解け、ロングホームルームでの自己紹介も功を奏し
て、新クラスでの友人作りが自然にスタートした。

 二年生になって最初の一週間をなんとか乗り切ったいっき
は、坂口近辺で煙たがられているご隠居こと木戸充彦(きど
みつひこ)と出会い、恩納先輩の買い物ルートの確保を狙っ
て、先輩と同居しているおばあちゃん(小塚友代)に引き合
わせる。ライバル視して、激しくやりあうじじばば。

 週が明けて、沢渡校長とプロジェクトの部活化交渉にのぞ
んだいっきたちは、条件付きながら校長の了承を取り付ける。
また、プロジェクトに加わりたいと言い出したあっきーを喜
んで受け入れる。
 その一方で、コンプレクスに捕われて落ち込みがちな三田
のサポートを斉藤から頼まれ、うんざりするいっき。
 また、ひょんなことから学年トップの秀才天交高人(あま
かい たかと)が甘党であることを知って、その素顔に触れ
る。

 プロジェクト紹介のオリエンテーションもこなし、クラス
の最初のごたごたもなんとか乗り切って、一息ついたいっき
の元に、前校長の安楽忠治が訪ねてくる。安楽は、いっきを
支援していたのではなく極度に警戒していたことを公にし、
妥協を許さない厳しい姿勢を初めて剥き出しにした。
 安楽に改めて気合いを注入されたいっきは、その勢いで従
妹のジェニーとのスカイプ英会話を本格的に始める決意をす
る。

 校長がプロジェクトの部活化の条件としていた部長会での
承認を取り付け、プロジェクトは正式に部として動き出した。
プロジェクト継続の形を模索するいっきに、中沢がアドバイ
スする。残すことを前提とするな、楽しかったという化石が
残ればそれはどんな形であっても続いていく、と。
 そして、いっきたちのがんばりの甲斐があって、十五人も
の新入部員が参加し、プロジェクトは新入部員を加えて早速
始動する。そしてその席で、聖メリアの園芸部、市工のアグ
リ部との合同交流会の開催がアナウンスされた。

 新クラスとプロジェクトは順調に動き出したが、これまで
のバイトが細ってしまい、慌てて新しいバイトを探すいっき。
思いがけず、かっちんの兄の中塚元広(愛称もっくん)から、
桂坂ミューゼアムという私設博物館でのタヌキの胃内容分析
のバイトを紹介され、気乗りはしなかったが作業を見学する
ことにする。同時に、元広が大学を止める決意を固めたこと
を知る。
 バイトの元締めは、顔中毛むくじゃらの県立大の学生、
上下 中(かみした あたる 愛称ちゅん)で、いっきはそ
の捉えどころのないキャラに驚く。

 連休早々、聖メリア園芸部、市工アグリ部との合同交流会
に臨んだいっきたち。飛び入りの市商華道部のメンバーも加
わり、有意義な一時を過ごす。
 その翌日、プロジェクトの重鎮しのやんから、聖メリアの
北尾結花(きたお ゆか)に一目惚れしたことを打ち明けら
れて大慌てするいっき。鉄壁に囲まれている聖メリアの生徒
は、アプローチするにはハードルが高すぎる。意気消沈する
しのやんに、いっきがアドバイスした。これってミステリー
じゃないか、まず相手の実像を探れ、と。
 同じ日、看護師として働き始めたレンさんこと中平練が、
医師の藤崎弥生を伴っていっきの家を訪ねてくる。そして二
人が事実婚をすること、その結婚生活が藤崎の子宮ガンがも
とで短命で終わることを同時に告げられる。唖然とするいっ
きの家族。

 五月に入って連休の中日。博物館でのバイトの元締め上下
が元カレだったことを中沢から聞かされて、フクザツな思い
を抱くいっき。自分から上下に告白しておきながら、超マイ
ペースの上下に付き合いきれず自爆したことを白状した中沢
は、それにケリを付ける決意をする。中沢の過去を立ち聞き
してしまったかんちゃん桧口 完)は、途方に暮れる。

 翌日、博物館での奇妙なバイトをネタに獣医志望の毛利理
央子
(もうり りおこ 愛称もーりー)と話をしていたいっ
きは、職業学習の授業である『テーマ』の素材を学芸員にす
ることに決める。
 放課後初バイトに臨んだいっきは、中沢と上下の乾いた会
話に驚く。しかし、バイトからの帰り道で、いっきは中沢が
路側に停めた車の中で号泣しているのを見てしまった。時を
経ても塞がらない心の傷を思ういっき。

 連休後半。またいとこの工藤健(くどう たけし)と工藤
さゆりが東京からちゃりで遊びにくる。急きょ友人を動員し
てミニバスケに興じるいっきたち。健はいっきに友人が増え
たのを見て安心し、もう俺たちに逃げ込むなといっきと実生
に釘を刺した。
 健たちが帰ったあと、単独でモヒカン山の反対側に単独で
探検に出かけたいっきは、古い小さな寺(設楽寺)を見つけ
る。その帰りにリドルで中沢と鉢合わせたいっきは、かんちゃ
んから優しさの裏の憎悪を聞かされる。かんちゃんの生に触
れた中沢は、隠さずにそれを見せてくれたかんちゃんに、涙
ながらに謝意を伝える。

 連休も残り二日。いっきはしゃらとローダンセ美術館に出
かけ、そこで橘兄妹、楠守ひびき(佐伯天有の孫)を連れた
糸井美郷と出くわす。うららかな春の田園風景に浸りながら、
藤崎と中平の壮絶な結婚話を披露するいっき。一行は夫婦の
意味をそれぞれに考える。そして……橘行長は、クリスマス
の時の返礼とばかりに糸井にキスを見舞う。

 連休最終日。タカ中塚孝広)と五条さん(五条千咲)の
結婚式がレストラン『リンデン』を貸し切られて行われ、出
席者はその型破りの式に驚きながらも、二人の門出を暖かく
祝福する。過去の清算はこれでもう終わりにする。五条は、
二人での旅立ちにあたってその決意を口にした。




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