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一年生編 あらすじ(8) [あらすじ]

一年生編 第百四十六話〜第百六十話 三学期後半、春休み編


 放課後中庭作業の進捗を会長に報告しようと、しゃらと一
緒に帰るいっきは、風邪を引いて早退した五条に出くわす。
その体調を心配して付き添ういっきたちとタカの前に、バレ
ンタインでいっきが無視した女生徒のそそのかしを真に受け
た男子が刃物を持って現れる。
 タカが簡単に取り押さえたように見えたが、隠し持ってい
たナイフで攻撃され、それがタカをかばおうとした五条の脇
腹に刺さる。病院で生死の境をさまよう五条に、初めてタカ
が自分の真情を叫ぶ。五条は一命を取り留める。
 伯母の機転でマスコミの過剰取材を逃れたいっきとしゃら
だったが、疲れ果てて帰宅したいっきを待っていたのは、八
内師範の訃報だった……。

 葬儀のため母、実生とともに山形に向かったいっきは、師
範があっきーに何も遺さないという厳しい遺言をしたためて
いたことを知り、愕然とする。相変わらず心を許せる友達を
作れず呆然としているだけのあっきーを、いっきたちが心配
する。そこに会長が現れて、あっきーの身元引き受けを提案
する。即答を避けるあっきー。通夜の晩、いっきはあっきー
に、もうあっきーを恋人としては受け入れらないことをはっ
きり伝える。

 あっきーは、会長の家に下宿する意志を固め、転入試験を
受けるためにいっきの家に来る。五条を見舞ったいっきと
あっきーは、そこで五条がタカのプロポーズを受けたことを
知る。同じ日、リョウが阿部を伴って、その進路についての
助言を求めにくる。優しいが覇気がなく、記憶障害を抱える
阿部が、リョウの卒業後無事に学校生活を送るのは難しいだ
ろう、と。いっきは榎木のところでの住み込みの仕事を頼み
込んでみては、と提案する。

 自宅待機が解けて久しぶりに登校したいっきは、予餞会の
ウォークライに臨む。全智全霊をかけて、意志をほとばしら
せる1Cの面々。受験に失敗し、浪人が決まった外山先輩か
ら気をもらったと言われ、それぞれに自分と戦う意味を考える。
その日の放課後、いっきはしゃらに、すぐに自制せず自分の
意志をきちんと示すことを求める。

 三月入りしてすぐ。いっきたちはボランティアで佐々木の
農作業を手伝うことになった。同行した阿部が、榎木に住み
込み従業員を頼み込む。榎木は農家の厳しい現実を突き付け
るが、阿部は自分を活かす仕事ならどんなにきつくても耐え
られると答え、榎木の承諾を勝ち取る。
 昼ご飯の時、佐々木といっきはみんなの前で榎木から厳し
い叱責を受ける。仕事に対する甘え、助力に対する鈍感さ、
リーダーとしての心配りのなさ。叩き付けられた言葉の重み
を、いっきは自身に刻み付けた。

 ぽんいち名物、卒業式でのバッジ交換を無事済ませたいっ
きとしゃらだったが、この日を境にかっちんとなっつの関係
がおかしくなる。二人がシャイで、互いの気持ちを確かめら
れていないことを察したいっきが二人に苦言を呈するが、効
果は上がらなかった。しょーこが二人に直球の突っ込みを入
れたことにぶち切れたかっちんをなっつが引っ叩き、泣きな
がら教室を走り出る。追え! かっちんに活を入れるいっき。

 かっちんの兄もっくんこと元広の思わぬキャラと、進路へ
の迷いを知ったいっき。リドルのウエイトレス佐竹美琴
もっくんに言い放った言葉が耳に焼き付いた。
「できることから進路を選ぶなんて、最高の贅沢」

 終業式直前、ひと足先に終業式を終えて田貫市に出て来た
あっきーは、付き合いの長い友人を二人連れて来たが、その
二人がとんでもな女の子であることにいっきがキレる。しか
し、信じていた友情を裏切られたあっきーの怒りの方がずっ
と大きかった。いっきの家にあっきーたちが着いた後、女の
子たちはいっきの母と会長からきっちり絞られる。

 結局終業式まで沈没したままのかっちんとなっつを、いっ
きたちが心配する。1C解散式を経て自宅に戻ったいっきの
もとにかっちんとなっつが現れ、現状維持を報告する。黙っ
ていても変わって行く、だから今はそれでいいじゃん。そう
言って笑ういっき。居合わせた会長はあっきーに、飾らず生
の心をぶつけ合う大事さを説く。あっきーの歓迎会の打ち合
わせが終わったあと、いっきは大野からのメッセージを読ん
で、大野から受け取ったものの重みに涙する。

 あっきーの歓迎会は、いっきがアドバイスを与えた中学生
カップル(長崎大介、加賀野広海)のぽんいち合格もあって
盛り上がった。前向きに変化を受け入れ、気合いを入れるた
め、いっきはあっきーに空手の演武を見せるよう頼む。
 しかし、変化は時に心を置き去りにする。雨の日に孤独に
耐えられなくなったりん、あっきー、リョウがいっきの家を
訪ね、抱えている痛みを吐露する。いっきも、彼らに過去の
傷を癒し切っていないことを告げる。いっきの母が彼らを諭
す。「孤独は、孤独でないことの幸せを噛み締めるには欠か
せない」と。

 プロジェクトも新体制に向けて動き出した。みのんととも
に中庭の世話に出かけたいっきは、そこで次期校長の沢渡延幸
に遭遇する。沢渡は、前校長の安楽が妖怪のような寝技師
であり、自分はそういう運営はできないといっきたちに告げ、
いっきたちの覚悟を促す。
 いっきたちはそれを受けて主要なメンバーを召集し、学校
側から正式な活動許可が得られる方策と、次期執行体制の構
築を模索する。
 打ち合わせが終わったいっきは、みのんとしゃらを家に誘
う。そうして、遊びに来ていた伯父のリックに英語の学習法
を相談する。リックは、姉メリッサの娘ジェニーとスカイプ
による英会話をすることを提案する。
 二年になって起こるであろう様々な変化を、行動してこな
していくこと。いっきはそれを強く意識した。


  <一年生編 了>



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