てぃくる 1064 遅いデビュー [てぃくる]
遅咲きだったね。
「仕方ないわ。それがあたしの運命だし」
ガードが固過ぎた?
「でも、あたしが未熟なうちは売れないもの」
それもそうか。じゃあ、枯れた今が一番油の乗った時期ということだね。
「もちろんよ。ギャラリーが放っとかないわ」
……。すごい自信だね。
「センパイたちが、みんな成功してるから。遅いデビューでも、ちゃんと実績があるのよ」
わかった、わかった。じゃあ、がんばって。
「ええ。あたしはただ待つだけ。それでいいのよ。ちょろいもんだわ」
と。やけに自慢げでしたが。
オガタマノキの果穂が落ちて、中から仮種皮で覆われた種子が顔を出しています。
決しておいしい果実ではないと思うんですが、鳥やタヌキたちには人気があるようで、瞬く間に無くなりますね。中の種子はいわゆるイシダネでとても硬く、動物に噛み砕かれることなく排泄され、運良く好立地を得られれば翌春発芽します。
思わず種子を蒔いてみたくなるんですが、オガタマノキはとても背が高くなるので、庭植えは避けた方がいいかと。
外来のカラタネオガタマくらいにしておきましょう。(^^;;
冬鳥が啄(ついば)む何かを探し歩く
Winter by Tori Amos