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一年生編 あらすじ(3) [あらすじ]

一年生編 第八十三話〜第九十九話 二学期前半編


 新学期入りして早々に、転校生の女の子、しょーここと
小野寺晶子がいっきのクラスにやってきた。それは夏休みに中
庭で出会った犬を追いかけていた子だった。病気で一年留年
していたというその子は、なぜかしきりにいっきに絡み、同
じ質問を繰り返す。「楽しい?」 とまどういっき。

 一方で、学園祭に向けたプロジェクト主催のイベントの準
備も着々と進んでいた。ポエトリーリーディングの伴奏を依
頼するために、軽音部部長で超絶スパニッシュギタリストの
岡辺の説得にあたったいっきはそれに成功し、その勢いで中
庭の整備になだれ込む。エクステリアの設置を終えたいっき
たちは、秋物の花苗の確保に乗り出す。

 学園祭のクラスイベントでも、バルをやることを提案した
いっき。盛り上がってとんとんと割り当てが決まったまでは
よかったが、しょーこが突然売り子当番を拒否。鉄面皮の
しょーこにわだっちがぶち切れて、しょーこはクラス中を敵
に回すはめになった。
 おかしい。どこかがおかしい。いっきは、これをミステリー
と見て、しのやん、ばんこ伴野桐子)、さとちゃん佐藤
真琴
)のミステリー班を召集する。これまでの情報を整理し
て、早速謎解きに動き出すしのやん。
 しのやんはすぐにしょーこの過去を洗い出した。そして、
入院中仲良くなった同室の女の子の心臓がその死後にしょー
こに移植され、それが彼女の生をもたらしたという壮絶な事
実がいっきたちに突き付けられた。同席したわだっちにも逃
げ場はなかった。

 秋苗の植え付け作業後に、亡くなった友人の模倣を出来な
くなったしょーこが幽霊のように現れる。いっきは、その異
常さをしょーこに説明するが、のれんに腕押し。いっきたち
はしょーこを伴って会長宅に庭作業の報告に行くが、会長は
しょーこに、時間をかけてまず自分の居場所を作れとアドバ
イスする。
 わだっちも自分なりの付き合い方を考えて、しょーこにス
トレートなやり取りをすることを持ちかけ、二人の仲違いは
丸く収まる。いっきは、わだっちの決断の潔さに感心する。

 プロジェクトとクラスのイベント両方に絡んで少し疲れた
いっきは、休日に街区頂上に残る木立ち(モヒカン山)に昼
寝に行き、そこで長身短髪の女の子がフルートを吹いている
のに気付く。ポエトリーリーディング用にオリジナルの詩を
作らないとならないいっきは、そこで作りかけを朗読し、女
の子に気付かれる。彼女は二歳年上の町内会長の娘(高井 涼
で、超のつくヤンキーで有名なゴナンのリョウだった。しか
し、それを知っても全く態度が変わらないいっきに、リョウ
が逆に興味を示す。
 そして休日に息抜きでホームセンターに出かけたいっきは、
そこに店員姿のリョウの姿を見て驚く。パートさんにも菊田
にも今は店員適性がないと言われたリョウに、いっきは短時
間のバイトで実務を見せ、ヒントを出した。ホームセンター
からの帰りに、リョウにタカの仕事姿を見せるいっき。リョ
ウは、そこで何かを掴む。

 学園祭の準備でばたついてる最中、突然しおんから呼び出
しがかかる。超お嬢様高校の聖メリアの先生が面会したい、と。
意図が分からず首を傾げながら出かけたいっきは、呼び出し
の相手が理事長(若槻英代)であること、その理由が鉄壁の
ガードで知られる聖メリアの学園祭の入校許可証発行の是非
であることを知って頭を抱える。
 リハビリでしおんと知り合ったことを伝えたいっきは、プ
ロジェクトの説明をする。その活動に、会長、尾花沢、宇戸
野といったそうそうたるメンバーが関わっていることを知っ
た理事長は仰天し、許可証ではなく招待状を出すと約束する。
いっきは、会長に憧れる理事長としおんのクラブへの入会希
望を預かることになった。

 クラブ入会に浮かれた若槻は、早速しおんを連れて会長宅
を訪問。そこに元気のないリョウが現れる。母親との確執だ
けでなく、働く覚悟の足りなさをいっきと会長に指摘された
リョウは、自分が変わる姿を手本にしたいといういっきの言
葉に衝撃を受け、一礼して去る。
 数日後、リョウは自分なりの仕事への向き合い方を考えて、
きびきびと働き始める。それを見て目を細める菊田は、いっ
きに自分の後継者として育てると告げ、自分がかつて暴走族
のヘッドだったと明かしていっきを驚かせる。

 着々と進むプロジェクトイベントの準備。打ち合わせのた
めに、りんがハーピストの従姉のそみちゃんこと里村素美
連れてしゃら、ちっかとともにいっきの部屋を訪れる。しゃ
らは、いっきが超絶美人の里村を見て絶句したことを妬むが、
逆に里村がイベントを壊す恐れがあることを指摘されて青く
なる。
 マスケラで顔の一部を隠すことで調整することになったが、
いっきが外見に振り回される里村の心中を思い遣ったことを、
母が高く評価する。

 保健委員のペアである能天気で大食らいの恩納先輩(恩納
文香
)の不調。保健室で先輩の面倒を見る養護教諭の森本は、
中沢と五条の過去に関わってきたことを明かすとともに、大
野への実らない想いを抱えてきたことを吐露する。森本は、
人間は業の深い生き物だといっきに語る。

 そして十月。片桐の予言は、いっきたちが予想もしていな
い形で実証された。なんと、会長が懐妊!
 会長本人が呆然とする中、いっきとしゃらはそのサポート
をすることを決意する。片桐は、白紙で生まれ来る子に後悔
を吹き込むなと会長に警告する。一方いっきの母は、船員の
夫がほとんど家にいない会長への接触を慎重にするようにと、
いっきに強い警告を発する。
 会長懐妊の波紋が広がる中、しゃらがモデルを務めたわ
だっちの彫塑と花屋バイトの成果を結集したじょいなーの油
絵がともに高美展で特選を受賞したことを喜ぶいっきとしゃ
らであった。

 一難去ってまた一難。突然リョウが授業中にいっきの高校
を訪れた。リョウの母親が物騒な妄想を爆発させて入院して
しまったことに、呆然とするリョウ。いっきと大野はそのサ
ポートに動くが、リョウの父はリョウを残して実家に引き上
げることをいっきに告げる。突然壊れる家。いっきは深く考
え込む。