てぃくる 1159 過ぎる [てぃくる]
いつまで溢れ続けるのかとうんざりしていた夏の熱ですが、少しずつピークを越しつつあるように思います。
これからもまだまだ暑さは続くものの、サルスベリの花数とともに熱の残量は減っていくでしょう。
ただひたすらに暑い暑いと嘆くだけだった夏の翳りが見え始める頃。この夏一体自分は何を成し得ただろうと……ふと寂しく思うのです。
熱夏がこれからの標準になってくると。繰り返す日々のひだの隙間に落ちたものがわからなくなっていくかもしれません。
記憶そのものを留めることができなくなる前に、一つでもいい、夏に何か成し遂げることを考えようと。
咲いてはこぼれるサルスベリの花を見上げながら誓ったのでした。
焦げ残る百日紅の花夕に散る
Lower East Late Summer by auv
てぃくる 1158 しっかり食え! [てぃくる]
てぃくる 1157 夏の裏側 [てぃくる]
「夏の裏側ってのを知ってるかい?」
冬じゃないのか?
「冬ってのは対極。反対側だろ。距離がある。裏ってのは背腹そのものだ。同じものの両面」
ああ、確かにそうだな。裏側……ねえ。
「夏が明るく、暑く、眩く、きらびやかだと思ってる連中は、裏が見えていない」
なるほど。夏はその正反対の要素も兼ね備えているってことか。
「そりゃそうだろ。曇れば暗い。高地は涼しい。日陰はどんよりしていて。夏枯れなんざ地味そのものだ」
じゃあ、夏の裏を誰も見ていないってことだな。
「ああ。そいつを見ちまうと、夏がくすむ。見たくないから、意識から追い出してる」
逆のやつもいそうだな。
「もちろんだよ。夏なんざくたばっちまえと思っている連中は、ずっと夏の裏側にいる。そこから出てこないのさ」
(ダキバアレチハナガサ)
入道雲には見た目ほどの重さはない
The Other Side by Michael Marcagi
てぃくる 1156 石じゃない [てぃくる]
「なあ。俺たちは石だったっけ?」
「違うよ。色が石っぽくない」
「石じゃなけりゃ、なんなんだ?」
「齧って歯が折れればやっぱ石かも」
「齧ってみる?」
「誰が? それって共食いじゃん」
「そういうモンダイじゃないって。齧るなんて自殺行為だ」
「どして?」
「歯が折れなくても、口が壊れる」
「ええー? 石じゃないなら大丈夫じゃん」
「ああ言えばこう言う。ほんとにうるさいやつだな。がちゃがちゃ言わずに俺を噛んでみろ」
「それじゃお言葉に甘えて」
「やれやれ。これでしばらく黙ってるだろ。石のように」
◇ ◇ ◇
ということで、マメガキです。
完全に熟すと渋は抜けるようですが、青柿の渋さは罰ゲーム通り越して毒並みですね。
マメガキの未熟果を集めて汁を搾り取り、瓶で発酵させたのが柿渋。防腐、収斂、耐水といろいろな用途と目的で使われます。今でも柿渋を作っている専門業者さんがおられるんですよね。わたしも一度は作ってみたいなあと思っています。
# 渋紙の飴色が好きなのー。(*^^*)
柿は青年の方がずっと渋い
Turn To Stone by Ingrid Michaelson
てぃくる 1155 強制ダイエット [てぃくる]
「おかしいなあ。夏バテして全然食欲ないのに、ちっとも体重が減らない」
「元がでぶりすぎや。一年くらい何も食わんでちょうどいいくらいちゃうか?」
「ひどいなあ。でもダイエット嫌いなんだよねー。他力本願の強制ダイエットするかあ」
「なんじゃ、そりゃ」
「見てろよー。えいっ!」
えへ
ダイエットしすぎて
骨しかなくなっちゃった
ダイエットしすぎて
骨しかなくなっちゃった
いやいや、それはダイエットと言わない気がしますが。(^^;;
新芽、新梢がこれでもかと食われているクチナシ。もちろん害虫にやられたからです。害虫はオオスカシバ。芋虫は巨大で大喰らいです。一匹でも激害になるのに、そんなのがいっぱいいたら株が冗談抜きに丸坊主になってしまいます。でも、その芋虫の姿が見えませんよね?
そう、実は大喰らいがまだいるんですよ。それは……。
オオスズメバチ
あの巨大な芋虫を、木っ端微塵に噛み砕いて巣に持ち帰ってしまいます。オオスカシバの草刈場になっているクチナシですが、そのオオスカシバはオオスズメバチの草刈場になっていたのでした。(^^;;
真夏に食欲がなくなるのは、人間くらいなものなんですかねえ……。
夏バテと夏痩せは
響きは似ているが連動しない
Triangle by Aqueous
てぃくる 1154 橋を渡す [てぃくる]
てぃくる 1153 相手は選びたい [てぃくる]
ここまで毛深いのは……ねえ
しかも
オトコだし!
しかも
オトコだし!
いや、訪ねてくれるのがオトコでもオンナでもかまわないはずなんですけどね。ちゃんと受粉を手伝ってくれるのなら。
もっとも、種子を作らなくても地下茎でうんざりするほど増えるミントですから、蜂にとっては蜜の味さえよければ受粉なんかどうでもいいって感じ。(笑
パイナップルミントの花で食事中なのはキンケハラナガツチバチの男の子。メスより触覚が長く、小顔です。彼らは植物の根を食い荒らすコガネムシの幼虫を狩る狩り蜂。害虫防除に一役買っている益虫です。結構大きな蜂なのですが危険はありません。オスにはそもそも針がないし。(^^;;
彼らはミントの花が大好きなようで、満開時に花の側で待ち構えているといい写真が撮れます。(^^)
アイスフロートを合い風呂と聞き間違えて殴られる
Not The Type by Stephen Flickner
てぃくる 1152 水面の上で [てぃくる]
「水面から上に出ている部分は優雅だが、水面下では必死に水を掻いているのだ」
「その努力を諦めるとどうなるんだ?」
「もちろん沈む」
ええー? 水なんかどこにもないですけど。(笑
ただ、画像の撮影面は地表から二メートル近く高くにあるんです。花のすぐ下に地面があると思い込んで飛び降りたら怪我をします。(^^;;
そう、赤い花が鮮やかなコエビソウはものすごーく背伸びをしているんです。背伸びしきれなかった茎は生存競争に敗れて水面下……というわけですね。
その一方で。
蔓草たちはしたたかでしぶといです。ヤマノイモが平然とコエビソウの上を這い回り、日差しの上前をはねていました。
浮き輪を卒業した途端
社会の海で溺れる子供たちが大勢いる
The Underwater Song by Ankit Shrestha
てぃくる 1151 影すら灼ける [てぃくる]
猛暑と言っても限度があるだろう。
現物が灼けるならともかく、影まで焦げて真っ黒けだ。
いやいや。影というものはもともと黒系ですし。
でも影が焦げているように感じるくらい、ほんまに暑いです。
昨年の猛暑と水切れでかなり強いダメージを食らってしまったカンレンボク。一応新梢に花がついたものの数は少なく、暖地性の樹木にとっても厳しい暑さと乾燥だったということがよくわかります。
今年は梅雨時にきっちりまとまった降雨があったので、昨年よりはましだと思うんですが。それでも、落ちる影の濃さは昨年となんら変わらないです。あづいー。
みなさまにおかれましては、くれぐれも熱中症にご用心くださいますよう。わたしも、水、塩タブレット、タオルの三点セットは常時携行しています。
熱を落とす化(け)の者のそり下界見る
Burn Out by Imagine Dragons
ちょっといっぷく その232 [付記]
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お暑うございますな。創作意欲どころか生存欲まで溶けて流れ出しそうな暑さで。ええ。(^^;;
本編を長らく中断していますが、猛暑が落ち着くまでは筆が動きそうにありませんので、てぃくるでしのぐことにいたします。
◇ ◇ ◇
さて。気合いが入らない時は、意欲がすぐ横道に逸れちまうものです。
わたしの乏しいやる気を根こそぎ持って行くのは断捨離。と言っても、大物ではなく音源です。すでにメインストリームから退場してしまったMD(ミニディスク)の音源が500本残ってたんですよ。(^^;;
それらのさらに大元は、カセットテープ。カセットの退場に合わせてMDに移し換えたものの、今度はそのMDがアウトなんですよねえ。MDはテープと違ってほとんど劣化しないんですが、再生機器が手に入らなくなりつつあります。手元には一応ポータブルと据え置きのでかいのがあるものの、壊れたらもう修理できないでしょう。デジタルファイルの音質も上がってきたことですし、この際一気に片付けることにしました。
七月いっぱいかけて、全てのMDの中身をデジタル化。これでMDのメディア、収納ケース五台、MDの録音・再生機二台をまとめて断捨離できます。
なんでもデジタル化してしまうのは寂しいなあと思いつつ、収納スペースは有限ですから圧縮できる部分は詰めていかないとねえ。(^^;;
LP(ビニール盤、レコード)は、かなりCDに買い直したんですが、CD化されていなかったものを中心に六十枚ほどまだ残っていました。現在それもデジタルファイル化し、盤自体は処分するつもりです。
どういう手順で作業したかを少しだけ。もし同じような悩みをお持ちの方がおられたら、参考にしてください。
MD音源のデジタル化には、JVCの多機能ラジカセRD-M2を使いました。MDに打ち込んである情報込みでUSBフラッシュメモリに書き出してくれる優れものです。2006年発売の製品なのでとっくの昔に製造中止になっているんですが、書き換え需要がまだあるようで今でもかなりの数のタマが出回ってます。だいたい二万円前後かな(中古なのにね。(^^;;)。わたしは移行作業を終えましたので、欲しいという方がおられましたらお声がけください。お譲りします。
移行を終えて不要になったMDのディスク(500枚ほど)とMD収納ケース(TEAC製)も捨てるのはもったいないので、使われる方がおられるならいくらでも提供いたします。メカ的には何の問題もありません。
LPの電子ファイル化にはデノンのレコードプレーヤーDP200USBを新規購入して使ってます。実売価格はラジカセとほぼ同じくらい。作りはちゃちいんですが、贅沢を言っていられません。こちらも移行作業が終われば不要になるので、ご希望の方にお譲りしようと思っています。
作業が終われば不要になる機器に大金を出すなんて……。そう思われるかもしれませんが、音源の数が多いので業者に頼めばもっと大金が飛びます。レア音源もあるので、CD等に買い直すとなればお金と手間暇がいくらあっても足りません。手頃な機器を揃えて自分で作業した方が、結局は安上がりになるんですよね。
作業自体は単純なルーチンですが、懐かしい音を聞いて思い出に浸るのも悪くないですよ。(^^)
◇ ◇ ◇
執筆は、猛暑が峠を越すまで本館の維持だけに絞り込むことにします。さすがにあっちもこっちもはできひんわ。(^^;;
◇ ◇ ◇
noteに移し替えているてぃくるは千話の大台を越しましたが、もうちょい移し替えを続けます。溜めると移行作業が大変なので。(^^;;
note移植分のてぃくるは、こちらでご覧いただけます。
note:マガジン『てぃくる』
◇ ◇ ◇
定番化させるつもりでコマーシャル。
アメブロの本館で十年以上にわたって書き続けて来た掌編シリーズ『えとわ』を電子書籍にして、アマゾンで公開しています。第1集だけ300円。残りは一集400円です。
現在、第29集まで刊行しております。ぜひお買い求めください。
kindke unlimitedを契約されている方は、全集無料でご覧いただけます。
お暑うございますな。創作意欲どころか生存欲まで溶けて流れ出しそうな暑さで。ええ。(^^;;
本編を長らく中断していますが、猛暑が落ち着くまでは筆が動きそうにありませんので、てぃくるでしのぐことにいたします。
◇ ◇ ◇
さて。気合いが入らない時は、意欲がすぐ横道に逸れちまうものです。
わたしの乏しいやる気を根こそぎ持って行くのは断捨離。と言っても、大物ではなく音源です。すでにメインストリームから退場してしまったMD(ミニディスク)の音源が500本残ってたんですよ。(^^;;
それらのさらに大元は、カセットテープ。カセットの退場に合わせてMDに移し換えたものの、今度はそのMDがアウトなんですよねえ。MDはテープと違ってほとんど劣化しないんですが、再生機器が手に入らなくなりつつあります。手元には一応ポータブルと据え置きのでかいのがあるものの、壊れたらもう修理できないでしょう。デジタルファイルの音質も上がってきたことですし、この際一気に片付けることにしました。
七月いっぱいかけて、全てのMDの中身をデジタル化。これでMDのメディア、収納ケース五台、MDの録音・再生機二台をまとめて断捨離できます。
なんでもデジタル化してしまうのは寂しいなあと思いつつ、収納スペースは有限ですから圧縮できる部分は詰めていかないとねえ。(^^;;
LP(ビニール盤、レコード)は、かなりCDに買い直したんですが、CD化されていなかったものを中心に六十枚ほどまだ残っていました。現在それもデジタルファイル化し、盤自体は処分するつもりです。
どういう手順で作業したかを少しだけ。もし同じような悩みをお持ちの方がおられたら、参考にしてください。
MD音源のデジタル化には、JVCの多機能ラジカセRD-M2を使いました。MDに打ち込んである情報込みでUSBフラッシュメモリに書き出してくれる優れものです。2006年発売の製品なのでとっくの昔に製造中止になっているんですが、書き換え需要がまだあるようで今でもかなりの数のタマが出回ってます。だいたい二万円前後かな(中古なのにね。(^^;;)。わたしは移行作業を終えましたので、欲しいという方がおられましたらお声がけください。お譲りします。
移行を終えて不要になったMDのディスク(500枚ほど)とMD収納ケース(TEAC製)も捨てるのはもったいないので、使われる方がおられるならいくらでも提供いたします。メカ的には何の問題もありません。
LPの電子ファイル化にはデノンのレコードプレーヤーDP200USBを新規購入して使ってます。実売価格はラジカセとほぼ同じくらい。作りはちゃちいんですが、贅沢を言っていられません。こちらも移行作業が終われば不要になるので、ご希望の方にお譲りしようと思っています。
作業が終われば不要になる機器に大金を出すなんて……。そう思われるかもしれませんが、音源の数が多いので業者に頼めばもっと大金が飛びます。レア音源もあるので、CD等に買い直すとなればお金と手間暇がいくらあっても足りません。手頃な機器を揃えて自分で作業した方が、結局は安上がりになるんですよね。
作業自体は単純なルーチンですが、懐かしい音を聞いて思い出に浸るのも悪くないですよ。(^^)
◇ ◇ ◇
執筆は、猛暑が峠を越すまで本館の維持だけに絞り込むことにします。さすがにあっちもこっちもはできひんわ。(^^;;
◇ ◇ ◇
noteに移し替えているてぃくるは千話の大台を越しましたが、もうちょい移し替えを続けます。溜めると移行作業が大変なので。(^^;;
note移植分のてぃくるは、こちらでご覧いただけます。
note:マガジン『てぃくる』
◇ ◇ ◇
定番化させるつもりでコマーシャル。
アメブロの本館で十年以上にわたって書き続けて来た掌編シリーズ『えとわ』を電子書籍にして、アマゾンで公開しています。第1集だけ300円。残りは一集400円です。
現在、第29集まで刊行しております。ぜひお買い求めください。
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◇ ◇ ◇
ご意見、ご感想、お気づきの点などございましたら、気軽にコメントしてくださいませ。
でわでわ。(^^)
「夏らしくお化けの仮装をしてみたんだが」
「お化けというより、くたびれたビニール袋って感じだな。怖くも涼しくもない」
(^^;;
いや、まじめに咲いているんですが。
どうにも咲き姿がだらしないホスタ(ギボウシ)です。