てぃくる 1184 こっそり彩る [てぃくる]
常緑樹の木立は、見かけが季節によってそれほど変化しません。いつもと違うなと思うのは芽吹きや開花の時期くらいでしょうか。あとはいつでも同じような顔です。
わたしのように画像ネタをすぐ積み上げてしまうものぐさにとって、変化の少ない常緑樹の画像はすごくありがたいんですが……季節性を出そうとすると一気に難しくなります。
映り込む空で象徴させればいいと考えがちですが、実際には夏に筋雲が見られることも冬に綿雲が見られることもあるのです。もちろん、空の青は季節よりもその時の撮影条件で動くので、あてにできません。
でもね。よーく見ると、ちゃんと季節に応じて変わっているものもあるんです。

わたしがよく定点で撮る、クスノキの木立です。11月の画像ですが、見た目にはどの季節なのかよくわかりません。
しかし。中央の木の一部がわずかに赤みを帯びているのがお分かりでしょうか? これ、ナツヅタなんです。ナツヅタは落葉樹。秋の深まりとともに真っ赤に紅葉します。晩秋〜初冬以外は色を主張しませんので、ナツヅタの紅葉が写っていれば撮った時期が秋遅くということがわかります。
決して派手な自己主張ではありませんが、我々と同じでまとった服が秋色になると考えれば楽しいかなあと。
クスノキの樹下ではぼつぼつ熟した果実の落下が始まっています。林床も、この時期ならではのささやかな彩りで飾られ始めました。
見上ぐれば常葉の松にも冬の鳥
Reverie by Tim Weisberg
2024-11-16 01:12
nice!(62)
コメント(2)
クスノキは大きな木ですよね。よく見ると季節が分かるんですね。
by JUNKO (2024-11-16 15:44)
>JUNKOさん
コメントありがとうございます。(^^)
指宿の大楠も見に行きましたが、スケール感がす
ごかったです。
その反面、芽吹きの時以外は年中同じ顔ですね。
他に何か別要素がないと表情が変わりません。(^^;;
by 水円 岳 (2024-11-23 08:32)